シャレードマニアクス 感想
シャレマニ プレイしたの2回目だけど、今年の春ぐらいにやり直したので感想。
初めてやったときは4年前とかだと思います。
【ネタばれ無し】
プレイ時間30時間少し。
人狼ゲームチックな題材なので、攻略キャラたちの中にプロデューサーという黒幕的立ち位置のキャラと、スポンサーという狂人的立ち位置のキャラが混ざっています。
犯人探し要素があるからキャラクターが多くないと意味がないので、攻略可能キャラは9人で多め。けど埋もれてるキャラクターがいなくて、キャラデザがしっかりしていた印象。
個別ルートのボリュームは少し薄目かも。選択肢もあまり意味はない仕様でそこが少し残念だけど、要点が抑えられたコンパクトなシナリオで無駄がない良作品でした。
甘さ的なものはあまりないですが(私は甘さよりシナリオ美を重視するのでどちらでもいい要素ではある)、恋愛に至る過程はきっちり描かれていました🌸
9人もいるから絶対に刺さるキャラクターはいるはず…!怪しくなさそうな人からやるスタイルを推奨しています。あと個人的には緒方恵美さんのいる乙女ゲームが珍しくて、演技力の上手さと美しい中性ボイスが最高でした。
【ネタばれあり】
※ 書いてる順番は適当
1、明瀬キョウヤ
まぁまぁ皆好きなんですけどとりあえず明瀬の話から。
アイドルオタクとして無視できない明瀬キョウヤのセンター補正、良かったです。この人は間違いなくセンターラインに立てる人間です。アイドルだったらオタクしたい。絶対スペオキ。
ご自身でも言ってた「傲慢な卑屈」って言葉、いいな~。ヒーロー属性や主人公属性のキャラクターは善性発端よりもエゴ発端のほうが個人的には好きだから、明瀬はそこを自ら公言してくることが好きでした。
「友人の死を乗り越えるべき」って伝えてくるエグさ。そして終盤はそういったポリシーがまんま自分に跳ね返ってきた展開、良かった。
ヒヨリちゃんも明瀬といると徐々に感化されてきて、最終的に明瀬を「ここで諦めたら誰のことも助けれない、帰ったら私も一人で泣いちゃうかも」って脅してくるところ良かった。こういうやり方を教えたのは明瀬だから…。
キョウヒヨは掛け算カップリングっぽいなって。掛け方次第では最適解のEDを狙えそうだけど、合わさることで暴走してしまう可能性もありそうな組み合わせでした。(好き)
2、萬城トモセ
トモセはね、序盤本当に「それで女の子が自分のこと好きになると思う?!」って説教をしていたのですが…全てが判明するとまぁあの焦りと暴走もわからなくはないかな。異世界ではメイというライバルの存在が消えているから、関係性を発展させることに臆病になっていた理由がわからないもんね。
トモセがお酒を飲める年齢だったら、こっちで一緒に飲もう…ってできたんだけど未成年高話ダメなのが残念です(?)
3、獲端ケイ
ケイちゃんはね、論破で言う十神枠かなって思ってたけど思ってたよりママだったから完全に孤立していなくてよかったです。論破だったら死んでた(?)
ケイヒヨは特にだらだら語るのは蛇足な気がする。シンプルにカップリングとして好きでした。同い年ケンカップルって可愛い。気持ちの過程が丁寧で、ケイちゃんがデレたときは流石に嬉しかった。
あとは意外?にケイちゃんの行動指針は「とりあえず起こってから考える」的な直情型で、メガネのくせに冷静枠じゃないんか~い!って感じでおもろかったです。
陀宰ルートでヒヨリに託すケイちゃんが大分好きです。
「周りを遠ざけてばかりの俺だから思い出せないのかもしれない。俺がもっと違う人間だったら違う結果だったのかもしれない。お前は諦めてるばかりの俺とは違うだろ、行ってくれ」って背中を押すの、熱い。
4、射落ミズキ
CV緒方恵美がいるとダンガンロンパがはじまる。意外と一人称が俺なのがいいよね。
射落さんは薬盛ったり録音したり…目的の為なら手段をえらばない優先順位のわかっている大人なんだけど、捨てたはずの甘さをヒヨリちゃんに絆されたせいでもう1回拾わされた感じのシナリオで良かったです。
あんなに完璧で強くて賢くて美しい射落さんが、1人の女の子のせいで弱くなっちゃったの良いね。大体のシャレマニの人たちはヒヨリちゃんのおかげで強くなれるんですけど、射落さんは弱くなっちゃってて愛しかった。
射落さんと一緒に異世界配信堕ちしたり、目的のために射落さんがヒヨリちゃんを手にかけたり、ヒヨリちゃんが死んで射落さんが異世界配信信者になったり…とか色んなバッドエンドが思いつくからシャレマニにバッドエンドがないのが悲しいですね…射落ミズキさんはバッドエンドで輝くと思うので。
5、茅ヶ裂マモル
茅ヶ裂ルートのシナリオめっちゃ好き!鋼鉄の心のシャッターを必死にドンドン叩くようなシナリオで忍耐力を試された…
茅ヶ裂さんの心情がじわじわと変わっていくのがわかる感じが好きで、そしてあ~なんだかんだずるい大人だなって思わせるあざとさが結構ツボです。
そして、茅ヶ裂ルートのヒヨリちゃんを見ながら明瀬とヒヨリは似た者同士で掛け算だなってやっぱり思うなどしました。茅ヶ裂さんとヒヨリちゃんは茅ヶ裂さんの欠けたところにヒヨリちゃんがそっと寄り添ってあげるような感じで、マモヒヨ幸せになってほしいです。
6、双巳リョウイチ
双巳さんは途中めっちゃ「お前なにわろてんねん」ポイントがあったんですけど、なんだかんだ美味しい立ち回りで大人組の中で一番駄々っ子で嫌いではないですね。なんか好きとは言いたくない…(褒めてる)
散々「明瀬なんて他人」とか好き放題言ってたくせに終盤で「俺だって明瀬のことは悪いと思ってるよ…!」って未だに善人ヅラを捨てきれないところ、人間らしくて好きだよ…あっ好きって言っちゃた。
7、凝部ソウタ
最推しです。いろいろとずるいね。
恋愛面的にも軽口の裏側の純情さ。犯人探しとしての動きも、かき乱してくる怪しい奴の裏面は思い出せない誰かのために勝利を目指すとことか。
凝部が疑われれば疑われるほどその人のこと白く見えるって言うように、プレイヤーも凝部がかき乱せばそうするほど白く見えるんですよね。
松岡君の演技もすごくよかった~~~~好きになってからのセリフの読み方が明らかに変わっててうわぁこいつずる…ってなりました。あんなにキスキス言っていたのに、「俺を変えてくれ手だ」って手繋ぐシーンとか凝部くん????ちょっと?って感じ。
畳みかけるように「嫌いじゃないんだよね?嫌いになれないって言ったよね?大嫌いって言えないぐらい好きなんだよね?」って詰め寄って「好きなんでしょ?俺は君が好きだよ。だから俺を好きと言って」って好きの3段活用をしてくるのめちゃ好きでした。クリア後のSSが好きすぎて。
メイちゃんとの再演のところ本当に熱いね。他ルートだとメイちゃんはあの後どうなっちゃうんだろう?ってちょっと思ってしまうけど、凝部の場合絶対にあきらめずに何度だってメイを助けに行くんだろうなって気がする。
あとメイルートでのメイヒヨの後押しをしてくれるところとかも普通にいい奴で良い。
メイルートで、メイちゃんがプロデューサー側な証拠がどんどん上がってくるのに一番ショック受けてそうなのは凝部くんっぽいの、ここの2人良いなって。ヒヨリちゃんはなんだかんだ陀宰は違うって信じてるから…凝部のほうが信じるとか不確かなものに頼らない分、受けるショックがでかそう。「目の前にあるものだけで判断していればよかった」は、そうしていればこんなにも苦しくなかった・裏切られたって思ってしまったことの裏返しだと思う。
8、廃寺タクミ
黒幕側なのはまあ察せれる。怪しすぎて本当に怪しかった。
廃寺くんはAIなので、恋愛…?というか家族エンドっぽい雰囲気だけど、廃寺くんはヒヨリとメイという作中でめちゃくちゃ優しい二人に理解をもらえて良かったね。と思う。ヒヨリと接するうちにルールを変えたくなっちゃったり、欲が出た廃寺の気持ちをメイは理解してくれたの温情すぎる。
真相ルート、今まで個別で向き合ってきた男たちの地雷が各所で大爆発していくような終わり際面白くて好きだったし、トモセが明瀬のことを「ヒーローだ」って認めるところとか要所要所であ~~~って思わせられるところが多かった。
9、陀宰メイ
メイちゃんはとりあえず腹から声を出してほしい。(笑)
っていうのは置いておいて、シャレードマニアクスという作品の中で陀宰メイは無視できない存在で、ずるい存在だと思う。凝部とかはヒヨリにとってずるいなって思うんだけど、陀宰メイはプレイヤー目線でこのキャラクターずるいなって思う。特異点的な。
ヒヨリちゃんのことが好きなくせに、いつも一歩引いて思い出してくれないかなぁって遠目に思ってるって考えたら辛い。他キャラに対して「味方にするならあいつがいいよ」とか「好きだって言わなければよかったなんて言うな」とか「隣を譲る」なんて言えちゃうの、聖人すぎるよ。
優しさを好きな女の子のためだけじゃなくて、他キャラや黒幕側にまでに使っちゃうところがメイちゃんの良いところであり、こういう状況を招いた悪いところでもあるんだろうなって思う。メイヒヨのそういうところ、似た者同士。
明瀬とヒヨリは元から似ていたというよりは同じになれる素質がある二人。メイとヒヨリは元から似ていて感じる痛みとか幸せとかが似ていそうな二人。そう思いました。
恋人になってからの2人をまだまだ見たいからFD待ってます…!!!